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中性子産業利用推進協議会

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白色中性子源を用いて微量は軽元素を含む物質の超精密原子像を取得

林好一名古屋工業大学教授と大山研司茨城大学教授は,広島市立大学や高輝度光科学研究センター(JASRI),熊本大学,原子力機構,J-PARCセンター,KEK,および,東北大学金属材料研究所と共同で,白色中性子源を用いたホログラフィの実用化に世界で初めて成功しました.

 このホログラフィは,様々な波長の中性子線を含む白色中性子源を用いて,物体を3次元的に記録する撮像法です.今回開発したものは,J-PARCで発生させる多重波長の中性子線を活かし,同時に測定する合計100波長程度のホログラム(図1参照)から,従来の技術をはるかに凌駕した精密な原子像を取得することができます.微量な軽元素を不純物の構造を感度よく観測できる点に特徴があり,添加元素によって性能を制御する半導体材料や電池材料,磁性材料などの機能解明に貢献するとともに,新規材料開発にブレークスルーが期待されます.

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詳細については,J-PARCのHP(http://j-parc.jp),あるいは,下記のURLをご参照ください.
http://j-parc.jp/ja/topics/2017/Press170819.html

註:ホログラフィ
 通常の写真とは異なり,物体の立体像を記録・再生することのできる技術をホログラフィと呼びます.偽造防止のために,一万円札やクレジットカードに印刷してあり,社会にも広く普及している技術です.原理を図2に示します.通常の光学ホログラフィの場合には,レーザーなどの干渉性の良い光源を用い,散乱物(図2はハート)に照射します.その散乱物によって光は散乱され,物体波となります.物体波の位相は,散乱体の奥行に関する情報が含まれていますが,物体波そのものを観測しただけでは,位相の情報は失われてしまいます.ホログラフィでは位相を記録するために,光源から出る光(参照波)を物体波と干渉させます.その干渉パターンを記録したものがホログラムです.そして,再生光をホログラムの反対側から当てると,散乱物を再生することができます.

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