中性子産業利用推進協議会

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 3月25日発行の季報「四季」第42号に平成30年度の運営体制をご紹介しました
が,4月1日付けの各社の人事異動により,運営委員である,
住友化学の後藤文郷氏,日立製作所の村上元氏,豊田中央研究所の堂前和彦
氏が離任され,
新たに,豊田中央研究所の木村英彦氏と日立製作所の岡本和孝氏が運営委員
に,住友化学の濱松浩氏が幹事に就任されることになりました.

 上記の変更に伴う令和元年度の運営体制は下記の資料のようになりますので
ご案内致します.変更箇所を赤字で示してあります.

   令和元年度の運営体制


中性子産業利用推進協議会のHPトップページの「成果トピックス」サイト
の表示形式を変更し,

  「成果トピックス」には成果の最新情報を

  「過去の成果トピックス」にはアーカイブとして過去の成果一覧を

掲載することにしました.

是非,「成果トピックス」サイトにアクセスして研究開発の参考にして
ください.

 平成31年3月27日(水)にエッサム神田ホール1号館401会議室において平成30年度第2回研究会を「新世代中性子構造生物学が目指すものⅡ-J-PARC MLFが目指す生命科学研究との整合性」をテーマとして開催しました.52名の参加者がありました.

 本研究会では,昨年度「新世代中性子構造生物学」を謳い,構造解析を基盤にした新しい中性子構造生物学を提案しました.今年度はそれが目指すものを明確にする作業を進めていますが.今回の研究会 では,J-PARC MLFにおける生命科学研究に対する考え方や方針(将来構想 )との整合性に焦点を当てて議論しました.

 事務局の野間敬SC(CROSS)がプログラムを紹介し,J-PARC MLFの最近の運転状況を報告した後,佐藤衛主査(横浜市立大学教授)が開会挨拶をされました.

0327sei_2018.png <チュートリアル>として,今野美智子茨城県産業利用コーディネーターが「中性子結晶構造解析で見えるタンパク質の水素」と題し,タンパク質中の水素原子を観測する方法とその意義について講演されました.

0327sei2_2018.png <J-PARC MLFにおける生命科学>セッションでは2件の講演がありました.
 金谷利治J-PARC MLFディビジョン長が「J-PARC MLFにおける生命科学研究」と題し,MLFにおける生命科学の現状での成果と今後の研究と施設整備の方向性について説明し,研究コミュニティのリーダーの方々から集めたご意見を紹介されました.
 杉山正明副主査(京都大学教授)は「新世代中性子構造生物学が目指すサイエンス」と題し,タンパク質の機能発現に結び付く時空間領域の,構造とダイナミクスを解き明かすために,走り始めたプロジェクトの戦略を紹介されました.

 <最近の話題>セッションでは4件の講演がありました.
 藤間祥子奈良先端科技大准教授は「リード化合物創成を目指した創薬標的蛋白質の構造機能相関解析」と題して,創薬標的として有望な細胞内の情報伝達タンパク質の結晶構造解析の進展について説明されました.
 千田美紀KEK特任助教は「良質なタンパク質結晶を得るための戦略」と題して,構造解析のために良質なタンパク質の結晶を得るために蓄積してきた経験の中から,結晶化条件やクライオプロテクタントへのソーキング条件の最適化について最近の進展を紹介されました.
 岡本祐幸名古屋大学教授は「効率的立体構造探索法による生体分子シミュレーション」と題して,生体分子シミュレーションに拡張アンサンブル法を適用し,球状タンパク質や膜タンパク質の立体構造予測について,多数の動画を使い説明されました.
 沈建仁岡山大学教授は「巨大膜タンパク質複合体の高分解能構造解析から探る光合成の仕組み」と題して,光合成において,巨大膜タンパク質複合体が太陽光エネルギーで水を分解し,分子状酸素を放出する反応を触媒する機構解明に関わるこれまでの研究成果と,残された課題,反応中のプロトンの挙動を検出するための中性子回折の必要性について講演されました.

0327sei3_2018.png 生命科学研究において,中性子の利用は大きな役割を担うという認識がありますが,中性子だけでは,非常に複雑な課題を解くことはできません,他の量子ビームによる解析や計算科学などを組み合わせることが必要です.それが「新世代中性子構造生物学」の趣旨ですが,今回の研究会でその具体的中身と拡がりが見えてきました.

 平成31年3月19日(火)に研究社英語センター大会議室において平成30年度第2回残留ひずみ・応力解析研究会/微細構造解析プラットフォーム第4回放射光利用研究セミナーを「各種計測手法によるひずみと残留応力の計測」をテーマとして開催しました.92名の参加者がありました.

 構造物や部品に形成された残留応力は,静的・動的強度に大きく影響するため,重要な設計評価指標です.その測定方法には,破壊的方法や非破壊的方法,ならびに,有限要素法などによる解析などがあります.今回の研究会では,疲労強度の大家である村上敬宜先生に√area法による微小欠陥材の疲労強度評価法についてご講演いただくとともに,各種の残留応力測定方法,ならびに,表面改質材の残留応力測定例が紹介されました.

0319zan2018.png はじめに,林眞琴サイエンスコーディネーター(CROSS)が「J-PARC MLFの現状と産業利用」と題し,施設の概況を説明されました.

 <チュートリアル>では,初めに,村上敬宜九州大学名誉教授が「√area法による微小欠陥材の疲労強度評価と品質管理への応用」と題して講演され,微小欠陥や介在物の幾何学的パラメーターとして,√areaを,材料強度のパラメーターとしてビッカース硬度を選び,これらだけで,多くの材料の疲労限度が予測できるモデルを使い,品質管理への応用まで説明されました.続いて,三上隆男氏(IHI検査計測)が「DHD法,iDHD法およびContour法による残留応力測定」と題し,構造材料内部の残留応力を測定する方法のうち,応力解放法に属する三種について測定原理と測定事例を紹介されました.

0319zan2_2018.png <応力計測法>セッションでは6件の講演がありました.
 荻博次大阪大学教授は「電磁超音波共鳴による非接触応力評価」と題し,電磁超音波センサーを使った応力評価法の短所を共鳴法により克服して実施した数個の計測事例を紹介されました.
 杉原裕雄氏(レーザー計測)は「DIC 計測システムVIC-3D を使った残留応力測定について」と題し,画像相関計測法(DIC)であるVIC-3D の計測原理や概要を説明されました.
 渡辺智美氏(東京測器)は「ひずみゲージを使用した残留応力測定について」と題し,残留応力測定用のひずみゲージを使った測定上の注意と誤差要因について説明されました.
 西村昭彦氏(JAEA)は「耐熱FBG センサーによるNa 循環ループ建設溶接ひずみの緩和現象の発見-日本初カルノーバッテリーシステムへの適用について-」と題し,Fiber Bragg Grating (FBG) センサーによって,高温かつ高圧の流体を輸送する施設の配管やタンクの溶接部の健全性評価ができることを事例を示して説明されました.
 岡田亮二氏(ルネサスイーストン)は「半導体ひずみセンサー「STREAL」」と題して,半導体ひずみセンサーの原理や概略仕様,モジュールの構造,使用方法などの概要と応用を紹介されました.
 佐々木敏彦金沢大学教授はX線応力測定を1 秒程度で行うことが可能になる新技術を使い,溶接やレールに対する残留応力のマッピング測定へ適用した結果を紹介されました.

0319zan3_2018.png <表面改質>セッションでは4件の講演がありました.
 佐野智一大阪大学准教授は「フェムト秒レーザによるドライレーザピーニングとそのメカニズム」と題し,大気中で材料に直接レーザを照射することによってピーニング効果を付与することのできる「ドライレーザピーニング法」について放射光X線やXFELを使って解析した結果を説明されました.
 岡野俊之氏(オカノブラスト)は「ショットピーニング面における残留応力深さ分布の非破壊推定法」と題して,ショットピーニングにより生成される固有ひずみを直線または二次曲線分布と仮定し,熱応力解析理論を援用することで,残留応力の深さ分布を非破壊で推定できる方法を紹介されました.
 小川和洋東北大学教授は「コールドスプレー法を用いた超高強度鋼溶接継手部の疲労強度の改善」と題して,コールドスプレー法を用い,溶接止端部の幾何学形状の改善と,溶接継手部の疲労強度改善に成功した結果を説明されました.
 秋庭義明主査(横浜国立大学教授)は「中性子とX線回折によるSiC粒子強化アルミニウム合金の材料特性評価」と題して,X線法および中性子法を用いて金属基複合材料(MMC)の弾性変形特性を解析し,それを用いて疲労損傷検出の可能性について検討した結果を紹介されました.

0319zan4_2018.png 残留ひずみ・応力解析は長い歴史を持っていますが,材料強度の支配要因や,表面改質のメカニズムには,まだ解明すべき多くの課題が存在します.次々と新しい手法が開発され,解析技術も進歩しています.中性子施設として高出力で安定な状態を達成しつつあるJ-PARC MLFを利用することで,課題が解明されていくことを期待します.

2019年度のJ-PARC MLF産業利用報告会を7月18日(木)-19日(金)に東京
秋葉原コンベンションホールにおいて開催することになりました.
プログラム(暫定版)の詳細につきましては下記の資料をご参照ください.

  2019年度J-PARC MLF産業利用報告会

多くの皆様にご参加いただきますようお願い申し上げます.

日時:2019年7月18日(木) 13:00-19日(金) 18:00

場所:東京 秋葉原コンベンションホール

主催:J-PARCセンター
   総合科学研究機構(CROSS) 中性子科学センター
   茨城県
   中性子産業利用推進協議会
共催:J-PARC MLF利用者懇談会など

プログラム(暫定案:概略)
7月18日(木)
13:00~13:10 開会挨拶
  齊藤直人 J-PARCセンター長
13:10~13:20 文部科学省挨拶
  奥 篤志 文部科学省科学技術・学術政策局 量子研究推進室長

<セッション1:MLFの産業利用の現状>

<セッション2:中性子利用>

<セッション3:ミュオン利用>

<特別講演>
17:10~18:00 日産アークにおける量子ビームの活用(仮題)
               松本 隆(日産アーク)

<懇親会> 18:00~19:30 @ ホワイエ 参加費:4,000円

7月24日(火)
【イノベーションの共創】
<セッション4>
<セッション5>
 産業界からのニーズと施設側のニーズのマッチング:4組

<ポスターセッション> & お昼休み
11:55~14:00 各BL装置の紹介と産業利用報告 & 軽食

<特別講演>
14:00~14:50 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の概要(仮)
               伊藤耕三(東京大学)
<相談会>
16:45~17:50 (軽食あり)


 

中性子産業利用推進協議会の2019年度総会を7月18日(木)に東京秋葉原の
秋葉原コンベンションホールにおいて開催致します.2018年度の事業報告
と2019年度事業計画を中心に審議を行います.会員企業の皆さまだけでなく,
非会員企業や大学,研究機関の皆さまにも自由に参加していただくことが
できます.多くの皆さまのご来場をお待ちしています.

日時:2019年7月18日(木)10:20~12:00

場所:東京 秋葉原コンベンションホール(秋葉原ダイビル2F)

議事次第
10:20~10:22 開会挨拶

10:22~10:30 副会長挨拶    中村道治 科学技術振興機構 顧問

10:30~10:40 来賓挨拶     松尾泰樹 文部科学省科学技術・学術政策局長

10:40~10:45 運営委員長挨拶  志満津孝 ㈱豊田中央研究所 取締役

10:45~12:00 議事
 第1号議案 2018年度事業報告及び決算報告について
   (監査報告:須賀伸一NAT社長,中山 洋日立パワーソリューションズ顧問)
 第2号議案 会員の入退会について
 第3号議案 2019年度事業計画及び収支予算について
 第4号議案 会計監事の交替について
  その他 2019年度の体制について

平成31年2月27日(水)に千葉県袖ヶ浦市長浦580番地32にある三井化学株式会社 生産技術研究所において産業応用セミナーを開催しました.プログラムは下記の通りです.

1.主催元挨拶
                 林 眞琴(CROSS)
2.開催元挨拶
                 福田 伸 三井化学㈱常務執行役員
3.中性子の基礎
                 野間 敬(CROSS)
4.中性子反射率測定
                 武田全康(JAEA)
5.中性子小角散乱による高分子材料の構造解析
                 小泉 智(茨城大学)
6.準弾性散乱による材料の機能解析
                 山田 武(CROSS)
7.ガラス・非晶質材料の構造解析
                 鈴谷賢太郎(J-PARC)
8.中性子の産業利用
                 峯村哲郎(茨城県)
9.お知らせ
                 峯村哲郎(茨城県)

生産技術研究所や袖ヶ浦センターから27名の方が聴講されました.それぞれの講義について活発な質疑がありました.既に一部の装置を利用していただいていますが,装置関係者と議論を深めていただき,早期に多くの中性子実験装置を利用されることを期待したいと思います.

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